公開: 2020年4月13日
更新: 2020年4月13日
人間の大脳では、目や耳などから入ってきた画像や音の情報から、それが自分にとってどのような意味を持った情報なのかを判別します。このとき、大脳の中では、入ってきた情報とそれ以前に得ていた情報を組合わせて、得ている情報全体で何が言えるのかを考えています。この「考える」動作を、もっと広い意味の言葉で、「処理」と表現します。
なぜ、「広い」意味の言葉を使うのかと言えば、「情報の処理」には、もっと複雑で高度なものが含まれるからです。例えば、見ている対象の動きと、聞いている音の高さや大きさの変化から、見ている対象に何が起きているのかを理解することなどです。これは、2台の自動車がぶつかり合って、大きな音を出し、双方の自動車が壊れて、別々の方向に動いていることから、「衝突事故」が起きていることを認識するような複雑な情報の処理の例などもあるからです。
このような情報の処理は、人間の大脳の中で起きているだけでなく、多くの動物の脳の中でも起きていることです。さらに、動物ではないコンピュータの内部においても、人間の脳の内部と似たようなことが行われており、それも「情報の処理」と言われています。
情報に対しては、普通、「入力」、「出力」、「処理」、そして「蓄積」の4つの動作が行われます。「入力」と「出力」は、情報を外部から受け取ること、外部へ送り出すことを言います。「蓄積」は、将来、その情報を使うために、何かにその情報を記憶させ、憶(おぼ)えさせることを言います。